イヤイヤ期に泣き止まないとき、親ができる3つのこと|モンテッソーリで読み解く子どもの涙

イヤイヤ期に泣き止まないとき、親ができる3つのこと|モンテッソーリで読み解く子どもの涙

「もう、なんで泣き止まないの」。
イヤイヤ期の子育てをしていると、そう心の中でつぶやいた夜が何度もあるのではないでしょうか。

コップのお茶をこぼした。
ただそれだけのことで、火がついたように泣き出して、なだめてもすかしても止まらない。
こちらの言葉なんて、まるで届いていないように見える。

この記事では、そんな「泣き止まないわが子」への向き合い方を、モンテッソーリ教育の視点から3つの視点でお伝えします。
読み終わるころには、あの涙が少しだけ違って見えて、あなた自身の肩の力も抜けているはずです。

今日の記事は、フランスで3年間モンテッソーリ教育を学び、木製知育玩具ストア「かち旅」を営むぐっちがお届けします。

泣き止まない息子に、途方に暮れたあるパパの話

まずは、あるご家庭のお話から。
複数のご家庭から伺ったエピソードをもとにした、はるくん(仮名・3歳)とパパの一場面です。

夕方、はるくんはテーブルのお茶をこぼしてしまいました。
「大丈夫だよ、拭けばいいからね」
パパはそう声をかけたのに、はるくんはぽろぽろと泣き出して、やがて手がつけられないほどの大泣きに。

「もうこぼれたものは仕方ないでしょう」
「ほら、もう泣かないの」
言えば言うほど、涙は激しくなるばかり。
パパの頭に浮かんだのは、「早く泣き止ませなきゃ」という焦りでした。

けれど、泣きじゃくるわが子の顔をじっと見ているうちに、パパはふと気づいたのです。
この子は、泣きたくて泣いているわけじゃない。
自分の中に生まれた気持ちを、どうしたらいいのか分からなくて、困っているんだ、と。

「泣きやませる」から「抱きしめる」へ

その瞬間、パパのなかで目標が切り替わりました。
「泣き止ませる」ことをいったん脇に置いて、「この子の困っている気持ちに寄りそう」ことへ。

パパは何も言わずに、はるくんをそっと抱き上げました。
背中をゆっくりとさすりながら、泣き声が小さくなるのをただひたすら待ちました。
すると不思議なことに、あれほど止まらなかった涙が、少しずつ落ち着いていったのです。

ここには、イヤイヤ期の子育てをぐっとラクにするヒントが隠れています。

モンテッソーリから見た「イヤイヤ期」の涙

なぜ、この時期の子どもは、こんなにも激しく泣くのでしょうか。
モンテッソーリ教育の視点から見ると、2歳から3歳ごろは、子どもにとって大きな節目の時期にあたります。

ひとつは「自我の芽生え」。
「これは自分のもの」「自分でやりたい」という気持ちがぐんと育ち、思いどおりにならないと、心が大きく揺れます。

もうひとつが「言語の敏感期」です。
言葉をどんどん吸収している最中で、けれど自分の複雑な感情を言い表す語彙は、まだ手元にありません。

つまりこの時期の子どもは、心の中にわき上がった「くやしい」「かなしい」「びっくりした」という気持ちを、言葉にする手段を持っていないのです。
行き場をなくした感情が、涙になってあふれ出す。
それが、大人には「わがまま」に見えてしまうイヤイヤ期の正体です。

そう考えると、泣いている子どもは、聞き分けが悪いのではなく、ただ「困っている」だけ。
そう思えるだけで、こちらの気持ちも少しやわらぎます。

泣き止まないとき、親ができる3つのこと

では、実際に子どもが泣き止まないとき、親には何ができるのでしょうか。
むずかしいテクニックは要りません。
次の3つを、頭の片隅に置いておくだけで十分です。

まず、抱きしめて落ち着くのを待つ

泣きじゃくっている最中の子どもに、言葉はほとんど届きません。
まずは、あれこれ声をかけるのをいったんやめて、そっと抱きしめてあげてください。

「あなたの味方だよ」というメッセージは、言葉よりも、ハグした時に感じられる体温や、さすってくれる手のひらから伝わります。
泣き止ませようとするのではなく、安心して泣ける場所になってあげる。
それだけで、子どもの心は少しずつ落ち着きを取り戻していきます。

気持ちに、そっと名前をつけてあげる

子どもが少し落ち着いてきたら、その気持ちに言葉を添えてあげましょう。

「お茶、こぼしちゃって、かなしかったね」
「自分でやりたかったんだよね」
子どもが言葉にできなかった感情を、大人が代わりに名づけてあげるのです。

言語の敏感期にいる子どもにとって、これは何よりの学びになります。
「この気持ちは『かなしい』っていうんだ」と、感情と言葉が少しずつ結びついていく。
この積み重ねが、やがて涙の代わりに言葉で気持ちを伝える力へと育っていきます。

完璧を目指さない。10回に1回でいい

そして、いちばん大切なのがこれです。
毎回うまくできなくても、まったく問題ありません。

親も人間ですから、疲れている日もあれば、余裕のない日もあります。
10回泣かれたうち、1回か2回、抱きしめて気持ちに名前をつけられたら、それで十分伝わっています。

ここで大切なのが、「今日はできなかった」と自分を責めないこと。
この向き合い方は、親が心地よく続けられてこそ意味があります。
肩の力を抜いていきましょう。

子どもの「自分でできた」を支える環境づくり

ここまで、泣き止まないときの向き合い方をお伝えしてきましたが、もうひとつ大切な視点があります。
それは、子どもが「自分でやりたい」を安心して満たせる環境を家庭に整えてあげることです。

イヤイヤ期の涙の多くは、「自分でやりたいのに、うまくできない」もどかしさから生まれます。
だからこそ、その子の今の発達段階にちょうど合った、手を動かして夢中になれるものが身近にあると、子どもは自分のペースで「できた」を積み重ね、心が満たされていきます。

かち旅では、モンテッソーリ教育の理念をもとに、子どもの「自分でできた」を引き出す木製の知育玩具を取りそろえています。
指先を使い、集中して取り組むおもちゃは、あふれる気持ちの受け皿にもなってくれます。

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https://kachitabi.com

この記事のまとめ

イヤイヤ期に子どもが泣き止まないとき、親ができる3つのこと。

ひとつ。まず、あれこれ言わずに抱きしめて、落ち着くのを待つ。

ふたつ。少し落ち着いたら、「かなしかったね」と気持ちに名前をつけてあげる。

みっつ。完璧を目指さない。10回に1回できれば、それで十分。

泣き止ませなくてもいいのです。
あなたが「安心して泣ける存在」でいてくれること。
それ自体が、子どもが涙から言葉へと成長していく、いちばんの支えになります。

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